居抜き物件とは？

ある物件の内部設備をそのまま残した状態で次の所有者に買い取られた不動産のことです。例えば美容室など、新しく店を開くには椅子や洗髪台など様々な設備を新たに購入しなくてはなりませんが、居抜き物件ではその必要がありません。

つまりその分初期投資が少なく済むのです。また工事も最小限におさえられるので、環境により優しく、事業主は物件購入後すぐに開業が可能です。もちろん過去に使用歴がある設備のため多少の汚れや傷があったり、いくつか古い型の機械だったりする可能性はあります。さらに売却側が設備を取り除く余裕もないため居抜きで売りに出された場合は、立地が非常に悪いなど不利な条件下にあることも多いです。工事が難しいため居抜きとなった場合は、水道管やガス管の配置が複雑なこともしばしばです。

しかし、きっちりと現地に足を運んで立地を確かめ、退去者とコンタクトをとり、メンテナンスをきちんと行うことができれば、元手があまりない個人事業家でも相場より大きな店舗を構えることもできます。本来はある程度特殊な設備を必要とする飲食店や美容室、歯科医院などで比較的多く見られた居抜きですが、現在ではその経営システムを生かして、コンビニエンスストアのフランチャイズ店舗でも看板を掛け変えただけのような居抜き物件が目立つようになってきました。今後注目を集める分野かもしれません。

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